香港貿易

香港への輸出貿易を経験したので、その流れとノウハウをまとめておくことにします。
更新日 2016-02-13

引き合い

取引を始めるにあたって、香港から買い付けに関する実際の問い合わせなどです。逆にこちらから 積極的に売り込む事もあります。JETRO やディレクトリーが仲介する場合もありますし、直接問い合わせる 事もあります。インターネットのおかげで見つけるのも問い合わせるのもラクになっています。

信用調査

JETRO などに依頼すると取引相手について簡単な調査をしてくれます。既存データに無い場合は時間が若干かかる ようですし、依頼内容によっては料金もかかります。小額取引の場合はなかなか調査費用まで出せないのが 現状ですので、メールや電話によって自分で相手を探る事になります。
相手の取引先銀行がL/C (Letter of Credit)、つまり信用状を発行してくれる場合はかなり安心です。というのも L/C を得るのは容易では無いからです。国内サイドでも信用状を担保に品代金の支払いに応じてくれます。ただし 手数料もかかり、また小額では応じてくれない為あまり一般的ではありません。

インコタームズ

国際貿易の上で一般化されてきたルールです。法的根拠は乏しいのですが、貿易という異なる文化・法をまたにかける上で 唯一の拠り所とされています。その仲でもFOB, C&F, CIF の三つは大半の貿易で利用されています。近年Ex 系やDelivered 系への 移行も急速に進行してはいますが、依然として先の三つが主流です。

FOB

C&F

CIF

輸送手段

運賃の安い海上輸送と迅速な航空輸送の二種類があります。高額ながら荷物のサイズが小さい場合は後者がお得です。一般に 10kg を超えたり非営利目的でもサンプルなどは輸出扱いとなります。

海上輸送

コンテナ船による輸送です。大手運送会社ならたいてい海上輸送をやってます。彼らは乙仲業者と呼ばれ、また船舶手配や 輸出入手続きを専門に手がけるフレイト・フォワーダーと呼ばれる仲介業者もいます。
海上輸送のメリットは低価格と大容量・大重量を取り扱えってもらえる事です。例えば一般的な料金設定は1CBM (Cubic Meter 縦・横・高さがそれぞれ1m) 単位で、1CBM 当たり1トンまでを前提にしています。(これは水を満タンにした 際の重量でもあり、これ以上の重さは別料金となります)
海上航路によってはコンテナ内の温度が50度を越すため、保冷コンテナなど別料金が必要な場合もあります。また保税地での ハンドリングチャージは4CBM 程度を最低料金としてる場合もあり、それ以下のサイズでは割高になりえます。
ちなみにサイズの測定を検量といい、第三者機関によって公平中立に成されます。従って最終的な大きさや料金は、実際に乙仲業者の 倉庫に荷物を搬入してから決定されます。全ての貨物毎に容積値を出して、その合計を出します。例えば2.998CBM なら3CBM 扱いに 収まるという事です。

航空輸送

航空輸送専門の業者は、Fedex やUPS が有名で、国内大手の運送業者も手を組んでるようです。小さくて軽いけど高価な品は コチラを利用した方が良いでしょう。すぐ着きますし、税関手続きも迅速です。また温度管理もなされるので安心です。

通関手続き

輸出の場合はさほど問題ありませんが、日本の輸入通関は世界的にも厳しいそうです。輸出は運が良ければ開封検査すらパス されるようです。(勝手に開封されて検査され、その上別途検査料も請求されるんです)
通関に出す書類はINVOICE やPACKING LIST です。これらは品目別に事細かに仕上げなければならず、プロの通関士でないと 簡単には出来ません。ただ輸出する商品が皆同じモノである場合は逆に簡単かもしれません。業者に依頼すると2万円ほどかかる ようです。グロスウェイト(品重量)、ネットウェイト(梱包後重量)、品代金なども事細かに書きます。
梱包した荷物にはシッピングマーク(ケースマーク)を自作して印刷して貼り付けます。全ての荷物の側面に貼り、またINVOICE 等にも そのイメージを描き添えます。
実際の通関手続きは、乙仲業者の倉庫に貨物搬入後に通関士がやってくれます。輸入通関は1〜2日で終わります。終わるとすぐコンテナに 混載されてゆきます。

輸送

コンテナに入れて船に積み込むまで1〜2日ほどかかります。この間に事務ではB/L(船荷証券) を作ってくれます。B/L は有価証券で、これを 船会社に入れると貨物を引き渡してくれます。非常に重要な書類です。一般的に乙仲業者に日本側の料金(ローカルチャージ)を支払うとこの B/L を手にする事ができます。
船が荷受地に着く前に、このB/L を輸入業者、つまり荷受人(consignee) に渡す必要があります。輸入する方は、船に貨物が載り出航した事を 乙仲業者を通じて確認し、このB/L とを引き換えに支払いに応じます。ここで信用状(L/C)がある場合、日本側では取引銀行にB/LとL/C を一緒に 出すと、銀行がこれを買い取ってくれます。銀行は買い取ったB/L をconsignee の取引先銀行(L/C の発行元)に航空便でB/L を送り、現地でそれを 受け取るという寸法です。
L/C が無い場合は前払い送金(T/T Telegraphic Transfer 電子送金)を行ってもらいます。例えばUFJ銀行に円建てで香港銀行より送金してもらうと 翌営業日には口座に入っています。4500円が手数料で差し引かれます。外為法やら関係してるのかもしれません。UFJ はSWIFT コードがある為に 速い訳です。海外に送金先を伝えるには英語です。口座名義人の苗字と名前を逆にしたらいけません。そのままで。

UFJ 銀行 岩倉支店 (普) 125537x 山田 花子 名義の場合

// 例
SWIFT: SANWJPJT
Bank Name: UFJ Bank Limited
Branch Name: Iwakura Branch
Adress: 27-2, Ichoda, Honmachi, Iwakura-shi, Aichi
Bank's Phone: 0587-37-1211
A/C. No.: 0008-800-125537x
Beneficiary's Name: YAMADA HANAKO
My Phane: 1234-123-3456
船積み以前に入金を貰っていれば安心ですが、買い手も船積みを確認してからでないと不安なものです。が送金にかかる日数やB/L の航空便輸送は アジアといった近場の海上輸送の場合、所要日数が限られていて不適当です。(例えば香港では保税地占有料が三日目以降から発生します)そこで入金確認を とったらB/L をサレンダーします。これをSurrender B/L といいます。つまりB/L を放棄し、現地のconsignee にその受け取り権利を委譲すると 乙仲業者経由で通達する訳です。B/L を航空便で送るのに比べ、タダで迅速な為、今や大変一般的なようです。サレンダーするともう仕事は終わりです。